記念品を売りに出そうヨ。送ったパケットのとてつもない量のログ? サーバーダウンして表示されたエラーメッセージ? それとも精根込めて作ったフェイクサイト?
世界貿易機関(WTO)シアトル閣僚会議への抗議行動の記念品が,米国イーベイ社のオンライン・オークションサイトで競売にかけられた。催涙ガス缶と催涙弾,手榴弾などを詰めた『催涙ガスお楽しみセット』は,75ドルの値がついていたが,イーベイ社は武器のセールスに関するルール違反と,所有者が明確でないことで,これらのオークション品の取引を中止した。
大大大混乱となったWTO会議(テクノバーンの記事)はネット上にも波及し,WTOのウェブサイトに繰り返しリクエストして負荷をかけるサイトが作られたり,WTOのパロディサイトがいろいろできたりと,なかなか盛り上がった。いちばんすんごいのはWTOの前身であるGATTの名前をそのまま使ったGatt.org。現在のWTOのページをほぼそのまま使いながらちょこちょことパロって,なんとWTOから,似せたサイトを非難する公式のプレスリリースまで出させてしまった(ZDNet Newsの記事)。
で,イーベイにもその余波。競売が中止になったのは残念だが,とにかく,こんなふうにリアルワールドとワイヤードは繋がり続ける。リアルでの戦争がワイヤードでの戦争になる。リアルでの暴動がワイヤードでの暴動になる。そしてその余波が飛び交う。敗戦処理や暴動の後片づけ,戦利品,被害者の救済,戦勝者たちの喜び…。これは,ワイヤードでの「記念すべき」暴動の記念品でもある。
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